who is 変質者?

昔々、あるところにひとりの少女がいました。少女が友達と校庭で遊んでいると、明らかに体格に合っていない自転車に乗った怪しいおじさんがやってきました。よく見ると、その自転車は少女のもので、怪しいおじさんは本当のおじさんでした。
本当のおじさんは、おじさんというには若めなおじさんだったので、「おにいさんのようなおじさん」の略で「おにじい」と呼ばれていましたが、当人の断固とした反対により「おじにい」になりました。ソラニー一族に入ると大人は必ずあだ名をつけられる運命なのです。さて、おじにいに連れられて家に帰ると、皆が神妙な顔つきで待っていました。変です。ソラニーが学校から帰ってくるのも待たず、書置きもせず意気揚々と発電所見学に行く一家とは思えません。ソラニーはあの時人が生きるためにものを食べることを実感しました。きゅうりにマヨネーズをかけて食べるのは美味しかったです。塩もみしなくても涙でしょっぱく味付け済!それはともかく、皆が心配していたのは、このような電話がかかってきたからだそうな。
「お前の娘を誘拐した!」
「娘は今、学校にいるはずですけど…」
「お前の娘と今、隣町にいる!返して欲しくば言うことを聞け!」
「はい」
「まずはパンツを脱げ!」
「嫌です」
「脱いで口にくわえるんだ!」
「嫌です」
「言うことを聞かないと…(略)!」
(母、ハンカチをくわえる)「くひゃえまひた」
(犯人、満足して電話を切る)「ガチャン☆」



後日、ソラニーは担任でもなんでもない先生に音楽室にひとり呼び出されました。
「家に変質者から電話がきたんだって?どんなこと言ってたの?」
「お母さんは『卑猥なこと』って言ってました」
「卑猥なことってどんなこと?具体的には?」「いやらしいこと?単語で言うと?」「もっとはっきり言って!」
どう考えても先生のほうが粘着性変質者だ。